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4月30日(日)

Rd3 オートポリス

快挙!神谷がポール・トゥ・ウィン!内藤も初の3位!
ついにミッドレスの2台が表彰台に立つ!

TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup 2023西日本シリーズ第3戦
オートポリス  4.674km×9周
予選 4月30日(日)天候:曇り 路面:セミウェット
決勝 4月30日(日)天候:曇り 路面:ドライ
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九州2連戦はポイントの稼ぎどころとなるか!?

全7戦で競われるYaris Cup西日本シリーズにとって、第3戦と第4戦はさながら「九州2連戦」となる。両レースとも舞台は大分県・オートポリスであるからだ。エントリー台数は、これまでの2戦より少ない28台ではあるが、ここをホームコースとする九州の強者も少なくないだけに、油断は禁物だと言えるだろう。

とはいえ、チームミッドレスは絶好調。#1神谷裕幸はここまで3位、1位と表彰台を逃さず、ランキングのトップにつけ、さらに#138内藤章太も第2戦で今季初めてポイントを獲得。#1神谷にはよりリードを広げ、#138内藤にはシングルフィニッシュを目指し、さらなるランキング上昇の期待が、この第3戦には込められていた。

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チームミッドレスがフロントローを独占!

土曜日の午後には専有走行が行われるはずが、あいにくの雨模様で、しかも霧にも覆われるというダブルパンチ状態。ディレイの連続の末、雨量の増加と路面状態の回復が見込めずキャンセルに。しかし、チームミッドレスは金曜日から練習を開始しており、この時は完全なドライコンディション。#1神谷は2分23秒7までタイムを詰めており、日曜日は天候が回復するとの予報だから、もはやレコード更新は確実であった。

一方、#138内藤も金曜日の練習では周回を重ねるごとタイムを縮めていただけに、その意味ではふたりとも不安材料なく予選に臨むことが出来た。

予選は日曜日の早朝9時から開始され、上空には灰色の雲が浮かんでいたが、今すぐ降りそうな気配はない。路面はところどころに乾ききらないウェットパッチを残していたが、走行ラインはほぼ乾いていただけに、周回を重ねるごとコンディションが向上していくのは明らか。そこで#1神谷はコースオープンと同時にピットを離れ、先頭で走行を開始する。行く手を阻む者がいないことから、自らのペースで走れた#1神谷は、計測1周目から早くもアタックを開始すると、2分24秒725でトップに浮上し、2分24秒525、2分24秒413と順調にタイムを縮めて、わずかながらもレコードタイムを更新。この後の2周はタイムアップならなかったものの、一度もトップを奪われることなく、今季初のポールポジションを獲得した。

一方、#138内藤は#1神谷に続いてコースインしようとしたが、間に1台入られてしまう。やはり計測1周目からアタックして、まずは2分25秒235と、その時点での4番手のタイムをマーク。間に他のマシンが入らなかったとしても、果たして#1神谷に着いていけたかどうか。しかし、何が幸いするか分からない。1台挟んで、そのスリップストリームを使えたことで、2分25秒157にまでタイムアップできたのだ! 結果、2番手に浮上し、その後の単独走行では短縮できなかったが、タイム短縮するマシンが存在せず。#1神谷と#138内藤、ミッドレスによりフロントローが独占されたのだ。

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#1神谷裕幸のコメント

「路面は乾き切ってはいなくて、全体的にサラッと濡れていました。ちょっと滑るところが何か所かあって、そこのポイントだけ抑えて組み立てていって、とりあえず行けるだけ行ったという感じです。コースレコードを狙いたかったんですけどね。でも、とりあえずポールポジションが獲れて良かった。決勝も頑張ります。予選2位の内藤も頑張りましたね。決勝もワン・ツーですか? でも、内藤はプレッシャーに弱いですからねぇ(笑)」
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#138 内藤章太のコメント

「アウトラップでウェットパッチがけっこう残っているのを確認して、まだ濡れているところを完全にドライの感じで行くとまずいかなと思ったので、ちょっと抑えめにいったら、逆にそれがうまくいって。けっこういい感じでした。神谷さんのすぐ後ろには着けなかったんですが、挟んだクルマのスリップも使えたのも良かったです。正直、(ピットから提示される)ボードを見て、『いや〜、冗談でしょう』って(笑)。最後にやられるんだろうなって思って、ファイナルラップ帰ってきても『2』ってなっていたので、『えっ、本当に?』みたいな。実感は湧きませんね。決勝は正直、いつも前にいる人たちが後ろからスタートで、皆さん歴戦のドライバーなので、僕はミスせず無事に。次のオートポリスに向けて安全に帰ろうと思います」
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トップ快走の神谷に、まさかの事態が……

予選終了からわずか3時間あまりで、決勝レースのスタート進行が開始された。予選を走った車両は1台も欠くことなく並べられ、路面は完全にドライコンディションに。最終コーナーの向こうには青空も広がり、まさに絶好のレース日和となった。そして何より同じカラーリングの車両が、フロントローに並んだ光景は新鮮であり、また誇らしくも映った。

さて注目のスタートだが、蹴り出しが良かったのは#1神谷より#138内藤。1コーナーへのアプローチで横に並び、前にも出かけたものの一歩引いた。チャンピオンに気迫負けしたに違いない。だが、誤算だったのは#1神谷の背後に1台がぴたりと着けており、そこに#138内藤が割って入る隙間はなかったことだ。

#1神谷に着いていけるのは、オープニングラップを終えた段階で、もう1台だけとなっており、3番手の#138内藤ですら離される状況の中、次の周にはファステストラップを記録。その2分23秒817は新レコードに。しかも、その段階である事態を#1神谷は抱えていた。予選がフルドライだったら、いったいどれほどのタイムが出ていたか!

ある事態とはオープニングラップで、ジェットコースターストレート先の縁石に乗ってしまって、キャンバー角がずれていたのだ。そんな状態であっても、2番手を離すことは出来なかったが、プレッシャーをかけられるまでには近づけず。一見、激戦ではあったが、実際には自身との戦いだったのだ。

一方、#138内藤は最後まで3番手を守り抜いた。一時は単独走行だったものの、後方で地元ドライバーと予選でタイムを出せなかった強豪が、競い合いながら近づいてきた。その順位が入れ替わっていたら、きっと#138内藤にも牙を向いただろう。だが、地元ドライバーの意地が、結果的に#138内藤を救うことに。もちろん大きなミスもなく、安定のラップタイムも、初めての表彰台獲得の原動力になったのは間違いない。

チームミッドレスにとって、初めてドライバーが揃って表彰台に立つ、まさにメモリアルな一戦となった第3戦。#1神谷はランキングのトップを死守したばかりか、実に29ポイントものマージンを築き、#138内藤はランキング8位に浮上。次回のレースは冒頭でも触れたとおり、同じくオートポリスで6月11日に開催される。快進撃はきっと続くだろう。

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神谷裕幸のコメント

「スタートして1周目に、ちょっとジェットコースターの外側の縁石に乗っちゃってキャンバーがずれてしまい、その後、右コーナーが全然曲がらなくて、どうしたものかと思って。だから、どうやってキャンバーなしで速く走れるか、考えながら走っていました。疲れました、本当に(苦笑)。ずっとプッシュしないといけなくて、いつもだったら、ちょっと離れたら後半、窓開けて楽するんですけど、そんな余地はありませんでした。いやいや、良かった、勝てて良かったです」
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内藤章太のコメント

「スタートからの蹴り出しは良かったんですが、ちょっと位置取りが悪かったですね。その後、神谷さんたちに離されて、しばらく単独で走っていたんですが、もともとセクター3が苦手だったので、そこで後続に近づかれてしまいました。でも、後ろも激しくやり合ってくれたので、何とかなりましたね。初めての表彰台、イメージしていなかったので、どんな感じなんですかね?(表彰式後、神谷選手にシャンパンをスーツの内側までかけられ)涼しい……です(笑)。でも、楽しかったです」
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TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup 2023西日本シリーズRd.3 AP RESULT

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